客船の病院ここではあんまり普段知られていない、豪華客船の中にある「病院」について今日は書きたいと思います。あれだけ大きい1000人も乗ってる豪華客船。 「怪我人や病人が出たらどうするんだろう???」と疑問に思ったことないですか? 実は豪華客船にはちゃんとした病院が完備されているんです。 専属のお医者様と看護婦さん2人が24時間体制で乗っている。だから安心して航海を楽しむ事が出来るんです。 クリスタル・セレニティーにはちゃんとした一時入院出来る為のベッドが3つも設置されていた。 その代わり 乗客にとっては船上病院の医療費はめちゃめちゃ高かった! だってノルウェーのお医者さんが4ヶ月で約900万円稼いだって言ってたもの。 船の上で働いてる人はちなみに税金払わなくていいから、ぼろもうけなんですよぉ~~。だって海の上は どこの国にも属さないから税を納めることが出来ないの。 その代わりお医者さんは24時間いつでも患者に呼び出されるから かなり疲れるらしい。そういえば、お医者さん、眠気覚ましにいっつもコーヒー飲んでたよ。かわいそう。。。。 あ、そうそう!船員は医療費も、薬代も全部無料である。ラッキー☆ (あんまり病気がひどい症状だと船員も乗客もすぐに船を降ろされるけど) 治療室では小さい外科手術なども出来るようになっている。 だって調理場で指を落とす奴とかたまに出るからね。縫わなきゃいけない!? 何があるか解らないのが船の中だものね。 プールでお年寄りがおぼれそうになってたりとか。。。汗 突然、デッキを散歩してたら心臓止まっちゃうお年寄りも結構いる。 由美どんなんて ある日、豪華客船の映画館の前で血まみれで倒れている老人を見つけてマッサージ師の制服がたまたま白かったものだから お客に「あんた看護婦でしょ?助けなさいよ!」と間違われて、なんだか知らんけどSPA(エステ)の仕事おっぽりだして必死に救助してたよ。 一応CPR(人工呼吸)とかFIRST AID(応急処置)の資格持ってるけど。。。 医者は何でも出来る人が必要とされる。 外科、内科、はもちろん 他にも心療内科ぽい事もする。 だってあんな狭い所にずーーーーーーーーーと働いてる船員、 普通の人でも結構一時的に 心の病にかかったりするわけなんだよね。 うちのクリスタル セレニティーに乗ってたお医者様と看護婦さんは全員 ノルウェーからの人達。 英語に北欧なまりがあって言ってる事が解りづらかった。。。 私にも日本語のなまりのアメリカ英語だから、あっちも解りづらいと思う。。。 でも心はなぜか通じてるのよね。 「手当て」って万国共通だなあ~~~と「赤十字」の旗が脳裏に写りました。 あ、そうそう!船上病院には不滅の掟(おきて)がある。 お客様でも、船員でもかかわらず 誰でも「吐き気と下痢」が両方同時に起こった場合、すぐにアイスレイト(隔離)される。 それも徹底的に隔離にされる。 私もアイスレイトされた事がある。 しかも面会謝絶! たいくつだし、気分は悪し、お金は稼げないし。。。大変よ! マッサージ中にお客の顔の上で吐きそうになって、しかも同時に下痢がひどくて死にそうになった事がある・・・・ 病院で点滴を打たれて、すぐに外部との面会を謝絶された。 ご飯を1日3度 誰かがドアの外に持ってきてくれる。 そして病人はドアを開けたら食べ物を取ってすぐにドアを閉めないといけない。 病気の空気が漏れるかららしい。 そして私のルームメートはお客様用のいい部屋に移され、彼女も完全に隔離される。ルームメイトもお医者さんが「よし、もういいだろう」と言うまで仕事をしてはいけないのだ。 なぜかと言うと、客船医師が一番怖いのは「集団伝染病」なのだ! 狭い客船内で空気の出口も決まってるから、普段客船の地下の狭い所にいる船員は集団伝染病を起こすと たちまち広がってバタバタと集団で倒れる。それが起こらないように完全に病人と病人と一緒に居た人(ルームメイト)を隔離するのである。 隔離している間に会える人はお医者さんと看護婦さんのみ。 あとは電話でSPAのマネージャーが様子を少し聞くために電話をかけてきてくれたり、仲のいい仲間が心配して電話をかけてくれる。嬉しかった☆ そして病気が定められた日時までに病人が治ったら、その日のうちに特別な防御服を着たお掃除の専門家が消毒液で全てを消毒していく。つまりバイキン扱いされるの。苦笑 もしも定められた日時までに治らなければ、船を降ろされ陸で治療をさせられる。 仕事に久しぶりに出てきても、職場の仲間に「あんたもう伝染病持ってないでしょうね!?」とまたもやバイキン扱いされる。(T T) しかし本当に船の中って病気がすぐにうつるんです。 隣の部屋の子が「風邪ひいた」といってると自分も次の日にはひいてる事なんてしょっちゅう。 船員のキャビンって船の下の方にあるから窓が無いので換気出来ない。 だから空気が汚いのよ。 病気の空気は一向に出て行かず、じんぐりじんぐりみんなの部屋を回ってるわけ。だからある意味 大変よ!!! そんなわけで、船で働くには健康が何よりも大事だと思いました。 いやあ~ しかし、 豪華客船のお医者さん、ちょっとセクシーで本当に優しくて、 少し自信過剰でなんだか母性本能をくすぐり、 会話の間の長い沈黙で何かいいたそうに無言で見つめられ、 その沈黙でドキドキして血圧がいっきに上昇してしまい、 オバサマ客に大人気で大変だった。 あっはっは! 常識だが、先生が乗客の診療で忙しいと船員を見てもらうのは後回しになる。 だから結構早く見て欲しくてもタイミングが合わないと病気のまま仕事をする事になる。 だけど今思えば船の病院があったからこそ、由美どんは本当に思いっきり豪華客船で働けたと思う。 だってかなり安心感あるよね、病院がバックにあるとさ。駆け込み寺よ駆け込み寺。 中学校の保健室のような安心感!??? |